棲み家は森の中

富士山山麓の小さな山荘に棲み始めました。深い森の広がる静かな環境で生活をしていると、森の声が聞こえてきます。

寒冷地のトイレ事情 今昔

 ここ富士山麓は、冬にはマイナス10℃以下になる寒冷地です。そのため凍結対策をしっかりやっていないと水道管が破裂したり、使えなくなります。昨年は、我が家でも水抜きをして出かけたのですが、戻ってきたら凍結してまったく使えなくなりました。幸いにも、屋外の給水栓が生きていたので、ポリタンクで運んで生活をしていました。

 今年になりトイレのリフォームを始めて、ようやく便器の交換までたどり着きました。そこでの業者さんとの打合せや作業を通して、寒冷地特有のトイレ事情が判ってきましたので、紹介します。

 昔(30年以上)のトイレでは、地中の凍結しない深さのところに塩ビのU字管を埋めてトラップとしているそうです。外からは見えないため、今回の工事で初めて知りました。そのため家の中の便器は水洗ではありますが、ストレートに縦穴のパイプが見えている状態で、不思議な構造と思っていました。

 最近のトイレは便器にトラップがあるため、地中のU字管を取り外さなければなりません。そうしないと上手く流れなかったり跳ね上がりがあるそうです。便器には寒冷地仕様を用います。通常の凍結対策としては、流動式を採用しましたが、ほかにはヒーター式などがあるそうです。流動式はタンクから少しづつ水を流して凍結防止をします。洗面などの蛇口をすこし開けているのと同じ方法ですね。留守にするときには、元栓を締めて、水道管の水抜きとトラップに不凍液を入れる必要があります。またウォシュレットにも水抜き栓があり、忘れないようにしないと壊れてしまいます。

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  便器交換の前後の写真です。タンクとウォシュレットの配管の下部に水抜き栓があり、タンクの後ろに流動式のレバーが見えます。

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  つぎは、屋外の排水管の取り換え工事です。左は取り外したU字管です。地中深く埋められていました。真ん中がL字管に取り換えたところ。そこから立ち上げて、センターと長さを合わせて繋ぐため専用の部材を使っています。結構大変な工事でした。

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 DIYで出来るところは、こちらで準備しています。床板=パイン集成材を寸法で切断し、ウレタン塗装までを事前に行い、便器を取り外したところで、パイプ用の孔をあけて、ボンドで接着、固定までを行っています。業者さんとのコラボレーションですね。

 これで、ようやく快適なトイレ環境となりました。

内装や電装については、また後程。

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